田んぼを回っていると、全くシギチの気配がない時があります。
それは、猛禽のせいだということを、後で教えてもらうこともあります。
この地でも、何度かそういうことがありました。
そしてついに犯人(鳥)を見ました。
オオタカです。
垂れるほどに色づいてきた稲穂の前で、気配を消したようにじっとしていました。
恐らく、このオオタカがやってきて、皆一斉に逃げたのでしょう。
でも、オオタカは、狩りに失敗した後でも、こうやってじっと待ち伏せをしているとやがて、獲物がやってくることを知っているのです。
上空をシギチが、物悲しそうな声で飛ぶ度、空を見上げながらじっとその時を待ち続けていました。